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2016/07/30 09:44

当店にご来店いただきありがとうございます。

今回は素材から製品になるまでの中で沢山の職人の思いや技術をほんの少しですがご紹介させていただきます。

 


何気ないアイテムでも日本の技術がたくさん詰まっています。

まずは前回のブログでも少し触れた素材の皮革のご紹介。
当店で使用している革は100年以上も続く国内の皮革メーカー様より仕入れています。

数ある取り扱い品の中でピックアップしたのは控えめなマットな光沢と程よいシボやムラ感が独特なアンティークミシン調の雰囲気を醸し出している天然レザーです。



こちらも国内のタンナー(鞣し加工を専門に行う業者様のこと)をで加工されています。

このマットな光沢は沢山の革見本を見ましたが、なかなかお目にかかれない絶妙な風合いです。
また柔らかさもあるのでソフトな手触りも特長のひとつです。

革の鞣し方法には「タンニン鞣し」と「クロム鞣し」があります。

この革の鞣し(なめし)方法はその両方を取り入れた
「コンビ鞣し」
と呼ばれる技法を採用しています。

そもそも「鞣し(なめし)」とは腐敗したり、乾燥してしまう欠点を樹液や種々の薬品を使って取り除く方法のことを指します。
鞣していない状態を「皮」と呼び、鞣したものを「革」と呼び区別しています。

「タンニン鞣し」は植物に含まれるタンニンを利用して鞣す方法。
特長としては
型崩れしにくく丈夫
染色しやすい(染料の吸収がよい)
使い込むほど艶や馴染みが出る
などです。

「クロム鞣し」はクロムなめし剤(塩基性硫酸クロム)を使用して鞣す方法。
特長としては
伸縮性が良い
柔軟でソフト感がある
耐久力がある
比較的熱に強い
などです。

これらの両方の特長を取り入れた「「コンビ鞣し」を施したのが当店がメインで使用している革です。
この2つ技法と成分の割合を調整して他にはない雰囲気が生み出されます。

そして仕上げ方法は「染料オイル仕上げ」を採用しています。

革の染料方法には大きく「染料仕上げ」と「顔料仕上げ」があります。
簡単に言うと
「染料仕上げ」は革に色を浸透させる
「顔料仕上げ」は革に色を乗せる
仕上げ方です。

よって「染料仕上げ」のほうがより革自体の経年変化が起こります。

さらにオイルを含ませることによりこの絶妙な程よい経年変化とソフト感触が楽しめる風合いに仕上がっています。

一見同じように見える革でも加工方法によって手触りや使用につれて変化してく様が異なります。



次にご紹介させていただくのは当店で製作時に使用してる抜き型についてです。

これらは試行錯誤した後、製品に合うぴったりなサイズをオリジナルで出したデータを元に国内の職人様に依頼した抜き型を使用しています。



型の素材は鋼材の中で世界一の品質を誇るスエーデン鋼。
昭和30年代に日本に上陸しました。

あらかじめ刃が付けられているテープ状の鋼材を曲げたり溶接したりして型を作ります。

当店の製品は抜いた革を2枚貼り合わせもするので、左右対称でないとぴったり合わないことがあります。
また抜き型としては難しいとされる正円だったりするので高い技術力が必要となります。

 


これらの技術が組み合わさってやっとひとつの製品が出来上がります。

 




世の中にはいろいろなモノに溢れていますがそれぞれのそんな背景やストーリーがわかると見え方も変わってくるのではないでしょうか?

レザーや木製品はご使用につれてエイジング(経年変化)していくのでさらに愛着もひとしおですね。